CCS特集:ニューラルネット

日軽情報システム

 1992.06.17−日軽情報システムは、米国エクスカリバー社が開発したニューラルネットワークシステム「SAVVY」を利用したアプリケーションシステム開発を推進、このほど統合文書管理システム「SAVVY/EFS」を商品化した。オフィス内でキャビネット家具を使って普通に文書管理を行うのとほとんど同じイメージで利用できるのが特徴で、ニューラルネットの姿はおもてからは見えなくなっている。文字データだけでなく、図形や表、画像データなどさまざまな形式の情報を扱うことができる。同社ではとくに技術情報の総合管理に適したシステムとして売り込んでいく考え。

 「SAVVY/EFS」では、文字データの検索にニューラルネットを用いている。言葉を構文解析で判断するのではなく、ビットの並びのパターンとしてとらえているため、完全に任意な文字列を全文の中から高速に探し出すことができる。一般的な自由文検索は、かなり時間がかかるものだが、ニューラルネットの場合は直観的にパターンマッチングを行うため、どんな場合でも2−3秒で検索結果を出力することができる。求める文書がどこにあるかわからないときにきわめて便利な機能だ。

 EFSは、文書をキャビネット、ドロワー(引き出し)、ホルダー、ドキュメント(文書)の各単位で管理できる。一般に文書を大分類、中分類、小分類し保管・管理するのと同じやり方である。キャビネットやドロワーを部門ごとにもたせるか文書の種類で分類するかはユーザーの自由。セキュリティレベルも任意に設定できるため、機密保持も万全である。

 検索は文字データを対象に行われるが、そのほかにも計測データや物性値、化学式などもそれぞれのデータ形式で収納しておくことができる。文字や図形、グラフなどが混在した技術文書に最適な機能性をもっているわけだ。

 クライアント/サーバー型のネットワーク環境に対応しており、ユーザーはどこのサーバーにデータが存在しているのかをまったく意識せずに検索を行うことが可能。サーバーはサン・マイクロシステムズのSPARCを利用するが、クライアントについてはPC-9801やマッキントッシュなどのパソコンも利用できる。サーバー側のソフト価格は500万円、同時4ユーザーまでの使用権は100万円、クライアントのライセンス料はサイト契約で一括50万円。