HPとMSIが戦略提携を締結

CCS製品群のHPワークステーションへの移植を推進

 1992.09.24−米国ヒューレット・パッカード社(HP)は、大手CCS(コンピューターケミストリーシステム)ベンダーの米国モレキュラーシミュレーションズ社(MSI)との間で、戦略的提携関係を結んだ。HPの協力を得て、MSIは自社のCCS製品群をHPのRISCワークステーションに移植。これにより、HPは同市場へのワークステーション販売を加速する。

 MSIはすでにポリマー設計用の「POLYGRAF」、分子軌道法プログラム(GAUSSIAN、MOPAC)に対応した可視化ソフト「AVSケミストリービューアー」など一部の製品を「HPアポロ9000シリーズ700」ワークステーション上で提供しはじめている。

 今回の契約により、ポリマーやゼオライト、触媒、セラミックス、メタルアロイなどの新素材研究に有効な「CERIUS」、たん白質や酵素などの解析が可能なモデリングシステム「POLARIS」、分子モデリング/シミュレーションのための汎用的ユーザーインターフェースソフト「QUANTA3.3」−などの各システムのHP版を年末までにリリースしていく。

 また、ポリマー物性の予測システムやNMR(核磁気共鳴)関連のシステムなどの製品も順次移植を進め、最終的には全製品をHPワークステーション上で利用できるようにしていく。