住商エレクトロニクスが日本電子輸入販売と販売提携

トライポスによるNMRi買収にともなう新体制を確立

 2000.08.19−住商エレクトロニクスは、米国のCCS(コンピューターケミストリーシステム)ベンダー同士の買収・合併にともなう国内での新しい事業体制を正式に固めた。今年の3月末に、住商エレが総代理店として提携している大手CCSベンダー、トライポス社がNMR(核磁気共鳴)のデータ解析ソフトで高い実績をもつニューメソッドリサーチ(NMRi)社を買収した。NMRi社の日本総代理店はすでに日本電子輸入販売が務めており、国内での新体制づくりが注目されていた。

 NMRiがトライポスに買収されたことにより、NMRi製品の総代理店権は住商エレに移動する。しかし、すでに日本電子輸入販売が高い営業成績をあげていることから、住商エレは側面支援に徹し、引き続き販売面は日本電子輸入販売に任せることにした。

 トライポスは、NMRの解析データをもとにディスタンスジオメトリー法で試料の三次元分子構造を予測したり、逆に任意の分子構造からNMRのピークスペクトルをシミュレーションしたりする「SYBYL/NMR TRIAD」を製品化しており、このためにNMRi社のデータ解析ソフト「NMR1」「NMRZ」を利用している。トライポスでは、この両社の製品を統合した「TRIAD/Z」を来年3月から発売する計画で、これも日本電子輸入販売で扱う。ベータ版は9月から提供開始される。

 日本電子輸入販売はもともと、親会社の日本電子のNMR装置向けに同ソフトの販売を始めたが、他社のNMR装置向けのバージョンについても販売に取り組んでいくという。