住商エレクトロニクスが化学DBシステムUNITYを発売
三次元構造情報を管理・検索、スプレッドシート利用も可能
1992.08.24−住商エレクトロニクスは、米国の大手CCS(コンピューターケミストリーシステム)ベンダー、トライポス社が開発した三次元データベース管理システム「SYBYL/3DB UNITY」(商品名)の国内販売を開始した。分子の三次元の構造情報を効率良く管理する。分子の機能・活性の発現の要である三次元形状に注目してさまざまな情報検索ができるので、これまでの二次元データベースを利用するよりもさらに高い次元で研究開発を推進することができる。同社の統合分子設計支援システムSYBYLと組み合わせても、単独でも利用でき、ソフト価格は1,340万円。
新製品の「SYBYL/3DB UNITY」は、二次元/三次元両方の化学構造情報を扱うことができるよう、MDL(モレキュラーデザイン)またはSYBYLのMOLファイル、SMILES、ケンブリッジ構造データベース、DarcF1などの既存のさまざまなファイルフォーマットをサポートしている。
検索速度の速さや柔軟性が特徴で、12月から出荷予定の最新バージョンでは、官能基などの結合角を変化させることによって、コンホメーションの違いを意識せずに構造のマッチングをとることができる新機能を追加する。
また、トライポス独自の“ケミストリースプレッドシート”と統合することも可能で、構造情報をORACLEなどの一般のデータベース管理ソフトやさまざまな数値情報と関連付けて、一覧表形式(スプレッドシート)で保管、管理できる。インターフェース部分は公開されているので、ユーザー独自のデータやデータベースを組み込むことも容易という。
検索のためのクライアントには、アップルのパソコン、マッキントッシュが使用でき、マック上の各種アプリケーションとの連携も行える。