TSTがCerius2をキャンペーン販売

基本モジュールを無償提供

 1998.11.10−帝人システムテクノロジー(TST)は、同社設立15周年を記念し、米モレキュラーシミュレーションズ社(MSI)の統合コンピューターケミストリーシステム(CCS)である「Cerius2」(商品名)のキャンペーン販売を行う。通常価格100万円の基本モジュールを無償で提供するほか、他の機能モジュールやワークステーションも特別価格で販売する。景気後退によりユーザー企業の研究投資も停滞気味であるため、思い切った価格政策で需要を刺激し、ユーザー層を広げたい考え。

 Cerius2は、計算化学シミュレーションから構造物性統計計算、実験シミュレーションまで、全部で50種類あまりのモジュールを組み合わせることでCCSの広範な領域をカバーするシステム。TSTが無償提供するのは「Cerius2ビジュアライザー」と呼ばれるモジュールで、すべてのモジュールを束ねるグラフィカルユーザーインターフェース(GUI)環境となるもの。計算モデルの構築・編集やデータの入出力、計算結果の解析・可視化まで、基本機能をすべて備えている。

 今回のキャンペーンでは、最低1種類のモジュールとの組み合わせからこのビジュアライザーを1年間の保守費用込みで無償提供する。対象は、企業および大学官公庁の研究機関で、2年目からも保守費用だけでそのまま使いつづけることが可能。期限は来年3月末までとなっている。