CCS特集:モデリング/ケムインフォマティクス関連

ISIジャパン

 2000.03.20−ISIジャパンは、データベース(DB)や学術文献のウェブコンテンツ化に取り組んでいる。とくに、ブラウザーからウェブ経由でDB検索が行える新サービス「ISIケミストリーサーバー」はコンパウンドセンターとリアクションセンターの機能が揃い、実用性が大幅に向上した。また、「ウェブオブサイエンス」のサービスを利用すれば、DB検索にともなう関連文献のフルテキストに簡単にアクセスが可能。研究者はもはや図書室に出かけることなく、居ながらにして世界中の知識を自分のデスクトップに引き寄せることが可能になっている。

 ケミストリーサーバーは、化学のコアジャーナル約110誌から新規化合物の情報を網羅した「インデックス・ケミカス」をベースにしたコンパウンドセンター、さらに350の専門誌と特許情報から化学反応情報を蓄積した「カレント・ケミカル・リアクションズ」に基づくリアクションセンターの2つの機能を利用することができる。

 反応情報に関しては、以前は1986年以降の新しいデータだけだったが、このほど1840年にまで遡るクラシックな反応12万件を追加し、合計61万5,000件のデータ量に拡大された。しかも、すべてに化学構造式が入っており、新旧の情報を統一的に検索できる。

 ケミストリーサーバーと統合されたウェブオブサイエンスも、新しいオンラインジャーナルの電子文献だけでなく、古い文献も電子化して取り込んでいる。古いものにも新しいものにも同じようにアクセスできるのが、ISIのサービスの特徴だという。

 また、カレント・ケミカル・リアクションズ本体はMDLのISISから利用できるが、今回新たにChemOfficeとの統合も可能になった。パソコンで使えるため利用者増につながると期待されている。