TSTが遺伝子解析システムのパーソナル版
米タイムロジックのアクセラレーターボード搭載
2000.06.26−帝人システムテクノロジー(TST)は、塩基配列やアミノ酸配列などの遺伝子解析をパソコン上で高速に行うバイオインフォマティクス・アクセラレーションシステム「My DeCypher」(マイ・デサイファー)を開発した。8月から直販および代理店の理経を通して販売を開始する。システム価格は500万円からで、初年度30セット以上の出荷を見込んでいる。
「My DeCypher」は、TSTが総代理店を務めている米タイムロジックのバイオインフォマティクス専用並列コンピューター「DeCypher」に使用されているボードシステムを、一般的なパソコンに組み込んで提供するもの。米国では商品化されていない形態で、TSTが日本市場に合わせて独自に企画した。
DeCypherは、1ノード当たり5枚の専用ボードを搭載できる並列処理機で、ウィンドウズNTのバックエンドマシンとしてネットワーク上で利用できる。日米欧の大規模ゲノムセンターなどで多数使われているが、国内では処理するデータ量はそれほど多くないが、ゲノム研究をスピードアップするためにパーソナルサイズのシステムが欲しいというニーズが高かった。
パソコン内蔵型とすることで、最小構成3,000万円だった価格帯も500万円台からと手頃になっている。
TSTでは、タイムロジック開発のカスタムチップが搭載されたボードをウィンドウズNTパソコンのPCIバスに内蔵し、完全にセッティングした形でパソコンごと提供する。スミス&ウォーターマン法、プロファイルサーチ、プロファイルスキャン、NCBI-BLASTALL、ClustalW−の5つの代表的プログラムのアクセラレーション機能が組み込まれている。
また、オプションでヒドゥン・マルコフ・モデルサーチ、ヒドゥン・マルコフ・フレームサーチ、フレームサーチ、プロファイル・フレームサーチ−の4つをサポートできる。