TSTがベルギー・アプライドマス社と独占契約
DNAチップ解析ソフト、生物学実験統合環境ツールなど販売
2000.12.06−帝人システムテクノロジー(TST)は、ベルギーのアプライドマス社(本社・コルトライク、ルック・ボーテリン社長)と独占販売契約を締結し、DNAチップ/マイクロアレイ専用のデータ解析ソフト「GeneMaths」、およびバイオテクノロジー実験統合環境ツール「BioNumerics」の販売を開始した。生物学者に使いやすいデザインが特徴で、ウィンドウズパソコンで利用できる。ソフト価格は前者が100万円から、後者が300万円から。
GeneMathsは、DNAチップ/マイクロアレイから得られる数1,000のサンプルや遺伝子を効率良く処理する特別なクラスタリング手法や系統的な解析技術を取り入れており、大量の発現データを高速に解析することができる。1回の実験当たり100万種類クラスの発現データを数学的解析ツールと組み合わせて解析することが可能だという。
最新のアルゴリズムを多数搭載しており、それらを複合的に利用することで多彩なクラスタリングが行える。また、系統樹のレイアウトや大規模な解析を容易にする編集ツールを持っており、遺伝子の発現パターンをいろいろなグラフで表示したり、データの相関分布をグラフィックで示したりすることもできる。
一方のBioNumericsは、さまざまな生物学的実験データをまとめ、スクリーニング、同定あるいは分類するための統合環境を提供する。同じ実験サンプルに対して異なる解析を加えた場合のそれぞれのデータ連携、また実験データ間で異なっている数学的手法を統合的に扱ったり、多面的に行われた実験をまとめて比較したりすることが可能である。
システム全体は、電気泳動やガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、分光光度計などの分析データの取り込みなど行う「Fingerprint Types」、酵素反応や代謝反応実験のプロファイリングなどを行う「Character Types」、塩基配列やアミノ酸配列のマルチプルアライメントなどを行う「Sequence Types」、データの類似性のマトリックス表示などを行う「Matrix Types」−の4つのモジュールから構成される。 GeneMathsをこの環境と統合して使用することも可能。