富士通がWebビジネスのインテグレーションサービス

ビジネスコンサルティングからサイト運営・評価まで総合支援

 2000.11.30−富士通は、B to B、B to Cなどのネットビジネスへの進出と運用を総合支援する「Webインテグレーションサービス」を新たに開始した。インターネットを戦略的に活用する経営戦略の策定から、具体的なインターネットサイトの企画・構築・運用までをトータルサポートする「Webコンサルティングサービス」と、実際のウェブビジネスアプリケーションを実現する「ソリューションスイート」から構成されている。同社では、中堅企業および大企業の部門レベルのネットビジネス起業化プロジェクトをターゲット顧客とし、2003年度までに5,500億円の売り上げを見込んでいる。

 今回のサービスは、同社がこれまでに手がけたインターネット関連の1万2,000以上のプロジェクト実績をベースに展開するもの。大きくコンサルティングとソリューションからなっており、高度にテンプレート化されたソリューションスイートと、経験に裏打ちされたプロジェクトマネジメントのノウハウによって、早期(内容にもよるが目標としては6ヵ月以内)に顧客のビジネスを立ち上げることを可能にしたという。

 とくにコンサルティング面のサービスメニューの充実に力を入れた。ウェブ戦略の立案からウェブビジネスの評価までのあらゆるフェーズをカバーしたもの。ウェブビジネスのプロデュース、ブランディング、マーケティング、サイトデザイン、コンテンツ制作、サイト運営状況などのサービスを提供するが、富士通のシステム本部内の150名のコンサルタントのほか、全国のSE子会社などの認定コンサルタント約1,000名のマンパワーでどんなニーズにも対応可能。さらに、外部のウェブインテグレーターであるセピエント(カリム・ビバウィ代表、本拠は米国)とメンバーズ(剣持忠代表取締役)とも提携した。

 一方のソリューションスイートは、ウェブビジネスのためのアプリケーションから、そのために必要なハードウエア、ミドルウエアなどを包括的に揃えたもの。検証された動作環境のノウハウを社内に持っているため、ユーザーの要件に合わせた最適なシステムをデザインできるほか、導入・テストから稼働までの期間も大幅に短縮できるという。

 今回、第1弾として3種類のソリューションを用意している。ウェブショッピングを実現するためのネットショップソリューション「i-Shopper」(一式1,600万円から)、B to Bのネット調達ソリューションとして「WitWeb受発注」(同1,300万円から)、「WitWeb電子商談」(同1,300万円から)、「WitWebオークション」(同1,800万円から)、さらにワン・ツー・ワン・マーケティングを実現するためのCRMソリューション「E-mail Contact Center」(同1,500万円から)−がある。それぞれ、高度にテンプレート化されており、短期間でインプリメンテーションが行えることが特徴だ。今後も新しいソリューションを提供していく予定。

 そのほか、同社が社内で採用している堅牢なセキュリティポリシーを適用するほか、WWWサーバーとファイアーウォールにはLinuxを本格的に取り込んでいく。