ロータスが簡単コラボレーションツールを発売
イントラネット/エクストラネット対応でウェブビジネスを支援
2000.12.01−ロータスは、エクストラネット上で手軽に利用できるウェブベースのコラボレーションツール「ロータスQuickPlace R2.0」(商品名)を来年の1月26日から発売する。ブラウザーを使って、簡単にディスカッションや文書ライブラリーの共有、スケジューリング、タスク管理などのコラボレーションを実現できる。ウェブを基盤にしたビジネスを支援するツールとして売り込んでいく。ウィンドウズNT/2000サーバー上で利用でき、ソフトのライセンス価格はサーバー1台当たり137万2,000円。イントラネットで利用する際はサーバーライセンスは不要で、1クライアント当たり3,900円で使用できる。
QuickPlaceは、通常は企業内のLAN上で提供されるグループウエア機能を、インターネットを介して企業間にまで広げることができるもの。IT(情報技術)部門ではなく、エンドユーザーが簡単に取引先などとのコラボレーションサイトを立ち上げることを意図して開発されている。
“コラボレーションスペース”と呼ばれるフォーラムのような形のサイトデザインを基本にしており、ビジネスチャンスを逃すことがないように、短時間で導入・設定が可能。新しいコラボレーションスペースの名前を決めて、参加メンバーの名前とメールアドレスを入力するだけの数分間の作業だけでスタートさせることができる。
このコラボレーションスペースには、スレッド形式のディスカッション、作成したオフィス文書などを保管し共有させるライブラリー、プロジェクトの進行スケジュールを共有するための共有スケジューラー、プロジェクトに関するタスクの割当・管理などの基本機能がすでに設定されており、メンバーは管理者が発行するIDとパスワードを使ってこれにアクセスする。管理者はユーザーごとにアクセス権を設定できるため、複数のコラボレーションスペースを同時に開設しても、プロジェクト間でのセキュリティを確保できる。
とくに、ライブラリー機能では、マイクロソフトのオフィス製品との連携を実現しており、ワードおよびエクセル、パワーポイントのファイルを、ブラウザー上のファイル追加画面にドラッグ&ドロップするだけで、メンバー全員に向けて簡単に公開することが可能。文書の内容はレンダリング機能でブラウザーに表示されるので、ファイルをその都度開くというわずらわしさがない。編集ボタンを押すとそのファイルをアプリケーションで開くことができ、そのまま内容を更新して保存すると、自動的にサーバーに更新ファイルがアップロードされる仕組みである。
また、更新情報などを電子メールで各メンバーに自動通知する機能もあり、円滑なコミュニケーションが可能となっている。コラボレーションスペースは複製して持ち歩くことができ、オンライン状態になるとシンクロナイズされるので、使い場所も選ばない。
取引先ごとにコラボレーションスペースを設けて個別の商談を行ったり、複数の企業がジョイントでタスクフォースを組んでプロジェクトを進めたりするなど、さまざまな利用法が考えられるという。
ロータスの安田誠社長は「ウェブビジネスでは、とかく人とのつながりが希薄になる。QuickPlaceを使えば、ウェブに“接客”という考え方を持ち込むことができる」と述べている。
今回、QuickPlaceは日本で初めて販売されることになるが、米国では社内用にイントラネットで利用されるケースも多いようだ。