日本ベリサインと日本セキュジェンが企業向けセキュリティで提携

PKIと指紋認証技術を連携させた包括的ソリューション

 2000.10.16−日本ベリサイン(本社・川崎市幸区、児玉皓次社長)と日本セキュアジェネレーション(本社・東京都港区、秋葉茂隆社長)は、イントラネット/エクストラネット環境向けの包括的なセキュリティソリューションを共同で開発・提供していくことで合意した。それぞれが持つPKI(公開鍵暗号基盤)技術と指紋認証技術を組み合わせてエンド・トゥ・エンドの堅牢なセキュリティを実現させる。来年前半から具体的にビジネスを展開し、1年間で200−500ユーザーを対象にしたプロジェクトを20件程度受注することを目標にしている。

 今回の提携は、日本法人同士の協業であり、いまのところ米国の親会社は関係していない。また、排他的な提携関係とはなっていない。一般消費者との間のB to Cではなく、企業内あるいは企業間を対象にしたB to Bに狙いを絞っている。

 両社が提供するソリューションは、コンピューターや通信経路上の情報保護やサイトの認証の面でとくに高い安全性を実現するPKI技術と、ユーザー本人の確実な認証を可能にする指紋認証技術とを連携させることで、ユーザーの利便性を損なうことなく非常に高いレベルでのセキュリティを実現するというもの。指紋データをPKIによって保護することにより、情報漏洩や破壊の危険性を排除できるという。

 日本セキュアジェネレーションは、指紋読み取り機能を持つマウスなどバイオメトリクスをベースにしたセキュリティ技術を持っている。指紋を使うのでなりすましは非常に難しく、個々のユーザーの権限に応じた電子証明書をきめ細かく安全に発行することが可能になる。日本ベリサインが得意とするPKIは公開鍵を使った最新の暗号化技術で、ネット上でやり取りされるデータを保護するもの。この2つを組み合わせれば、現時点で最高水準のセキュリティが実現される。

 ただ、来年前半から提供するのは指紋認証とSSL(セキュアソケットレイヤーズ)技術を組み合わせたものとなり、PKI技術を統合するのは来年後半を予定している。