B2Bインテグレーションの米ウェブメソッドが日本法人

企業内/企業間のシステム統合を実現

 2000.12.06−B to Bインテグレーションの大手ベンダーである米ウェブメソッド社(本社・バージニア州、フィリップ・メリック社長兼CEO)が、日本法人「ウェブメソッド」(本社・東京都港区虎ノ門4−3−1、小泉明正社長)を設立し、本格的に日本市場に進出した。i2テクノロジーズ・ジャパン、SAPジャパン、NTTソフトウェア、ソフトバンク・テクノロジー、日本アリバ、日本オラクルの6社とパートナー契約を結び、来年にかけて急速な拡大戦略をとっていく。現在は米国の100%子会社だが、来年にはパートナーからの出資を得て大幅な増資を行う計画。

 ウェブメソッドは、企業内および企業間のシステムを統合するソリューション製品を提供。500以上のユーザーを持っているが、主にハイテク製造業、化学、金融サービス、電気通信などの産業分野で強みを発揮しているという。

 製品としては、利用者がeマーケットプレースにダイレクトにアクセスすることを可能にするウェブアプリケーションサーバー「WebMethods B2B Server」、ERP(基幹業務パッケージ)やCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)などの企業内アプリケーションを統合するEAI(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)システム「WebMethods Enterprise」、メインフレームなどのレガシーアプリケーションを統合させる「WebMethods Mainframe Integration Server」がある。

 とくに、WebMethods B2B Serverは、eマーケットプレースに参加する企業同士がプラットホームなどの違いを乗り越えてインターネット上で双方向のコミュニケーションを行うことを可能にしており、EDIやOBIだけでなく、XML、ロゼッタネット、cXML、xCBL、マイクロソフトBizTalkなどあらゆる技術に対応している。

 今回の6社のパートナーのうち、NTTソフトウェアとソフトバンク・テクノロジーを除く4社は、それぞれ自社の技術とウェブメソッドのソリューションを組み合わせてeコマースの統合環境を構築するのが狙い。NTTソフトは、ウェブメソッドが8月に買収したアクティブソフト社と1月から販売提携しており、その関係を発展的に継続させることにしたもの。システムインテグレーターとして、ウェブメソッドのソリューションの普及を促進する。ソフトバンク・テクノロジーは、製品の日本語化などの開発面での協力や技術サポートセンターの設立、セールスチャンネルの開拓などで寄与していく考え。

 現在の日本法人「ウェブメソッド」は、現在は資本金1,000万円、社員数も数名だが、1年後には150人、2年後に250人へと急速な拡大を図る予定。資本金も来年には20億円に増資する計画で、パートナーからの出資を受け入れる方針。いまのところ、NTTソフトとソフトバンクグループが出資を検討中である。