遺伝子情報解析ソフト専門ベンダー「ゼネティックス」が発足
ソフトウエア開発を母体に独立、SIビジネスの強化に力
2002.06.01−遺伝子情報解析ソフトの専門ベンダーとしてゼネティックス(本社・東京都渋谷区、高浜健夫社長)が本格的に活動を開始した。ソフトウエア開発(SDC)を母体に独立したもので、この分野の国産ソフトの草分け的存在である「GENETYX」(商品名)をそのまま社名にした。これまでのパッケージソフト販売に加えて、バイオインフォマティクス分野のシステムインテグレーション(SI)ビジネスの拡大にも力を入れていく。
ゼネティックスの母体となっているソフトウエア開発は、受託ソフト開発業務を中心とする企業で1962年に設立された。同社のGENETYXは、1983年に自社開発したパッケージソフトで、この分野の国産ソフトとして最も古い製品の一つであり、1980年代の第1次バイオブームのころから一貫して開発・サポートが続けられ、累計で約6,000ユーザーの導入実績を築いてきている。国内市場では日立ソフトウェアエンジニアリングのDNASISと並ぶビッグネームである。
今回、ソフトウエア開発は統括会社的な位置付けとなり、受託開発事業を「日本サーバ」、バイオソフト事業を「ゼネティックス」として独立させたもの。
ゼネティックスには、開発から営業、技術サポートまでの組織が集約され、全体で約30名の規模でスタートした。専業となって小回りのきいた事業展開が可能になるほか、ユーザーに対してはさらにきめ細かな技術サポート、さらに高まった価格競争力などのメリットを還元していきたいという。
とくに、今後はSIビジネスを強化していく考え。自社開発製品の強みを生かして、GENETYXをユーザーの要望に合わせてカスタマイズして提供するほか、研究室内あるいは研究所内の遺伝子解析のためのネットワーク構築などにも取り組んでいく。将来的には、大規模なSI案件を手がけることのできる体制の確立を目指す。