2004年春季CCS特集:アドバンスドテクノロジーインスティテュート

九州工業大学と共同研究、BioInfoBankミラーサイト開設で新たな事業展開

 2004.06.30−アドバンスドテクノロジーインスティテュート(ATI)は、九州工業大学情報工学部生命情報工学科の皿井明倫教授らのグループと共同研究を行っており、インターネットで公開中の「BioInfoBank」(http://gibk26.bse.kyutech.ac.jp/jouhou/jouhoubank.html)プロジェクトに参画している。同社では、このサイトのミラーを開設し、独自の解析サービスなどを組み合わせて民間向けなどの事業化を行う予定。年内にも本格的にスタートする方向で準備を進めている。

 BioInfoBankは、皿井教授らのグループが理化学研究所で行っていた仕事を九州工業大学に移管したもので、生体高分子統合データベースの3DinSight、たん白質熱力学データベースのProTherm、たん白質・核酸相互作用データベースのProNIT、たん白質・リガンド相互作用データベースのProLINT、翻訳シグナルデータベースのTRSIG、さらには解析ソフトウエア群として転写因子予測システムTransPred、DNA結合たん白質予測ツールDNA-PRED、たん白質露出表面積予測ツールRVP-net、遺伝子分類・機能予測ツールORI-GENEなどがそろっており、世界中から毎日多くのアクセスがある人気のサイトとなっている。

 ATIは、ミラーサイトの開設許可を得ており、それを基盤にしたビジネス展開を計画している。とくに、同社にはたん白質の全原子座標を予測するPESSTといったオリジナルソフトがあり、将来的にはこれを組み合わせたサービスを行う。また、BioInfoBankはすべて英語であるため、ドキュメントの内容をさっと理解したい時などに利用できるホームページ翻訳サービスなどとの連携も考えているという。