CCS特集2006年春:ElsevierMDL

プラットホーム戦略を推進、試薬管理など応用ソフト提供へ

 2006.06.30−ElsevierMDL(エルゼビアMDL)は、新薬開発プロセス全体を通して情報共有やプロセス連携のプラットホームとなる「Isentris」を推進。いよいよ具体的なアプリケーションの提供も開始され、普及にも一段と弾みがつくものと期待される。

 とくに、国内の顧客と共同開発中の試薬管理システム「MDLロジスティクス」は、国内の法規制に完全準拠し、日本企業のきめ細かな業務の流れにも柔軟に適応できることが特徴。試薬の購入・入庫・出庫の各段階で規制化合物に対する制限や動作の設定が可能であり、例えば危険な試薬が発注された際に管理者にメールで連絡したり、購入量の制限を越えないように注文をブロックしたりすることができる。Isentrisベースであるため、他のアプリケーションとの統合も容易。

 8月には客先で本番運用に入る予定であり、この成果をベースに日本語版パッケージが製作されることになっている。

 また、7月末には、電子実験ノートブックの「MDLノートブック2.0」、化合物情報登録システム「MDLレジストレーション1.0」もリリースされる。

 とくにMDLノートブックはバージョンアップされ、外観や操作性が洗練されたほか、反応式が扱いやすくなった。電子ノートの画面をWYSIWYGで印刷する機能も便利だ。旧アファレント製品の機能も統合したため、アイコンをつないで簡単に実験プロトコルを作成することができる。

 Isentrisは他社製品も統合することが可能であり、ワールドワイドではアライアンス戦略が進展している。米スポットファイアーなどに続き、加ACD/Labsや米シミックスなど日本でもなじみのあるベンダーが提携している。