2007年春CCS特集:アクセルリス

材料科学系で高成長達成、生命科学分野も新機能追加に力

 2007.06.28−アクセルリスは、CCSの総合ベンダーとして、材料科学から生命科学まで、また計算化学から情報化学までの幅広いラインアップを誇っている。とくに、すべての製品がミドルウエアの「パイプラインパイロット」(PP)を基盤として、高度に統合化されていることが特徴。昨年の日本市場においては、記録的な成長を達成したという。

 昨年とくに好調だったのは材料科学系の製品で、主力の「マテリアルスタジオ」(MS)をはじめ、粉末X線結晶構造解析のための「ReflexPlus」の普及が目立った。

 ナノ材料分野の先端CCS開発を推進しているナノテクコンソーシアムにも、大学や自動車関係など日本からの参加が数多くある。8月で第1期が終了するが、引き続き第2期がスタートすることが決定。コンソーシアムメンバーは、先端ソフトを製品化に数年先だって優先利用することができるため、参加に興味を示す企業はさらに増えそうだという。

 一方、生命科学系では、「ディスカバリースタジオ」(DS)の最新版2.0が9月にリリースされる。旧製品群からの機能移行がほぼ完了し、これ以後はユーザーの要望を最大限に重視して、新機能の実装に力を注いでいく。DS2.0ではSBDD(ストラクチャーベースドラッグデザイン)が強化され、フレキシブルドッキングやファーマコフォア解析などで機能拡張がなされる。

 PPに関しては、日本法人として4月から専門部隊を組織した。研究開発における情報インフラとして、“サイエンティフィック・ビジネスインテリジェンス”を具体化するため、ソリューション志向の提案活動に拍車をかけている。