2007年春CCS特集:富士通九州システムエンジニアリング
ADME関連で多彩なサービス展開、モデル構築機能生かし共同研究も
2007.06.28−富士通九州システムエンジニアリング(FQS)は、ADME(吸収・分布・代謝・排出)関連の自社製品でCCSビジネスの拡大を図る。パッケージソフトからオンライン情報サービス、受託解析サービスへと範囲が広がっており、多彩な展開が目立つ。
ADME予測ソフト「ADMEWORKS」は10月にバージョン4をリリースする予定。多段階予測機能が搭載され、高精度なモデル構築が行えるようになるほか、モデル作成自体も複雑だった手順が自動化され、使いやすくなる。また、組み込まれる予測モデルとしては、CYP3A4代謝/阻害定量モデルの追加、多段階予測手法を活用したAMESモデルの強化などを行う。
ADMEWORKSのモデルビルダーを利用して、バイオグリッドセンター関西でのインシリコスクリーニングプロジェクト(マラリアの阻害効果を持つ化合物の探索)で採用された実績があるほか、日本医科大学・医用核磁気共鳴分析施設の平川慶子助手との共同により、NMRメタボローム解析技術を用いた疾患解明システムの構築に取り組んでいるなどの事例が出てきている。
4月からは、ADMEWORKS用のモデル構築や受託解析を請け負うサービスビジネスも開始したが、それも順調に立ち上がっているという。
また、ヒトの主要な薬物動態関連たん白質および薬物の最新情報を集めたオンラインサービス「ADMEデータベース」も、7月にはバージョン7に更新される。データ件数の増加に加え、MBI(メカニズムベースドインヒビター)検索やメタボリックレベル検索などの新機能が搭載される。
他社製品では、SKIN-CADの最新版5.1がリリースされている。