FQSが「ADMEWORKS」の最新バージョン4
予測精度が大幅に向上、モデル構築機能も強化
2007.11.16−富士通九州システムエンジニアリング(FQS)は15日、化合物のADME(吸収・分布・代謝・排出)および毒性を予測するシステム「ADMEWORKS」の最新バージョン4を発売したと発表した。予測できる項目の追加や精度向上を図っている。ソフト価格は、予測のためのモデル構築機能付きが年間ライセンス220万5,000円から、予測専用システムは同126万円から。1年間に50本の販売を見込んでいる。
ADMEWORKSは化学物質の安全性と体内動態を予測することができ、製薬会社での利用が多かったが、最近は動物実験の代替や環境規制対応の観点から化学や化粧品メーカーでも関心が高まっている。
今回の最新版では、チトクロームP450のCYP代謝・阻害の定量予測モデルを追加したほか、エイムス変異原性の予測で独自の“KY法”(特許出願中)の導入によって、多段階の予測が可能になった。また、血液脳関門通過(BBB)やヒト腸管吸収(HIA)の予測精度も向上している。
一方、モデル作成機能については、自動化をさらに進め、複数の手法を用いたモデル作成も簡単に行えるようになった。新しい記述子や記述子に対する数学関数の種類も追加されているので、より精度の高いモデルを構築することができる。データ解析の過程で科学性を失うことなく、信頼できるモデルをつくり出すことが最大の特徴だという。
ライセンス料金は、予測システムの買い取りが262万5,000円、年間使用権126万円、予測エンジンは買い取り63万円、年間30万2,400円、モデル作成システムが買い取り525万円、年間220万5,000円となっている。