レッドハットがHPC専用のLinuxパッケージ製品を提供
必要なソフト・ツールをあらかじめ統合、1時間以内で導入可能
2008.10.16−レッドハットは16日、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)に必要なソフトウエアを組み合わせたオールインワンパッケージ「RedHat HPCソリューション」を提供開始すると発表した。HPCのシステムを簡単に短時間で導入できるのが特徴で、政府機関などが行う大規模な科学技術計算分野に加えて、民間の金融や製造業、バイオテクノロジー関連などへ適用分野を広げていく。現在のHPC環境はLinuxがメインになっているが、必要なソフトをユーザーが自分で集めて組み合わせるのが通例であり、最初からパッケージ化されるのはLinux業界で初めてだという。
今回のRedHat HPCソリューションは、RedHat エンタープライズLinux 5.2 をベースに、加プラットフォーム・コンピューティング社のHPCソフトウエア「プラットフォーム・オープンクラスターパック5」をバンドルし、ジョブスケジューラー、クラスター導入ツール、クラスター管理ツール、リソース/アプリケーション監視ツール、高速インターコネクト、開発ツールなど、HPCシステムの導入と管理に必要なすべてのコンポーネントを統合した。通常、数週間から数ヵ月かかるHPCシステムの導入を、わずか1時間以内で行うことができるとしている。
サブスクリプション価格は、4ソケットサーバーまでのベーシック契約で1ノード当たり年間3万2,800円、スタンダード契約は同4万2,800円、プレミアム契約は5万5,800円。また、HPC用途に限って、ベースになるエンタープライズLinuxを特別価格(標準価格の約10分の1)で提供することにしており、そちらは2ソケットサーバーまでは1ノード当たり年間1万300円、4ソケットサーバーまでが同2万500円になる。