マイクロソフトがWindows7のパッケージ価格を発表
優待アップグレードキャンペーンを開始、オンライン先行予約も
2009.06.27−マイクロソフトは26日、デスクトップOS(基本ソフト)の次世代製品「Windows7」のパッケージ価格を発表した。発売日はまだ決まっていないが、パソコンメーカー各社と協調して26日から優待アップグレードキャンペーンを開始する。WindowsVistaマシン購入者は、各メーカーの定める条件でWindows7へのアップグレードが可能。また、オンラインストアとの協力により優待価格でアップグレードパッケージを早期予約できる「Windowsありがとうキャンペーン」も開始した。「本日をもって、ビジネスの主軸をVistaからWindows7へ移行させる」(堂山昌司代表執行役副社長)計画であり、結果的に不発に終わったVistaの巻き返しがなるか注目される。
Windows7は、スターター、ホームプレミアム、プロフェッショナル、アルティメット、エンタープライズの5つのエディションが用意されているが、パッケージ製品として提供されるのは、ホームプレミアム、プロフェッショナル、アルティメットの3種類。Vistaでは、位置づけ的には上位のビジネスエディションが下位のホームプレミアムエディションの全機能を含んでいないなど、エディションによる機能の違いが複雑だったが、今回は上位は下位を完全に内包するかたちになっている。(各エディションの機能比較は下表参照)
価格はすべてオープンだが、税抜き参考価格として、ホームプレミアムはアップグレード版が1万5,800円、通常版2万4,800円、プロフェッショナルが同じく2万5,800円と3万7,800円、アルティメットは同じく2万6,800円と3万8,800円となる。Vistaのパッケージ価格と比べると、ホームプレミアムはVistaホームプレミアムに対し、アップグレード版で4,000円、通常版で5,000円安い。プロフェッショナルはVistaビジネスと同価格だが、ホームプレミアム機能を完全に包含している分、機能は向上している。
パッケージ版によるアップグレード対象OSとしては、Vistaに加えてWindowsXPも対象とされる。ただ、Vistaからはアプリケーションや設定を引き継げるアップグレードインストールが可能だが、XPからのアップグレードはクリーンインストールとなってしまい、ユーザーが手作業で以前の環境を再構築する必要がある。
一方、26日以降にVista搭載パソコンを購入したユーザーを対象にする「Windows優待アップグレードキャンペーン」を、来年の1月31日まで実施する。この場合、アップグレード費用は各PCメーカーによって異なり、例えばエイサーやマウスコンピューターは無償、レノボは1,680円、パナソニックは3,000円、NECは3,000円(オンライン会員は2,000円)など。PCパーツと一緒に購入できるDSP版Vistaにもアップグレード申込書が同封されており、別途手続きを行うことで優待アップグレードが可能になる。
また、今回初めて、パッケージ版Vista購入者も優待アップグレードができるようにした。この場合の費用はすべて3,000円となっている。
さらに、新しい試みとして、日、米、英、加、仏、独の6ヵ国で「Windowsありがとうキャンペーン」(http://www.microsoft.com/japan/windows/possibilities/buynow/pre-order.aspx)を実施する。これは、26日から7月5日までの10日間限定。アマゾン・ドットコムをはじめとするオンラインストアから先行予約ができるもので、ホームプレミアムを7,777円、プロフェッショナルを1万4,777円で提供する。ストアごとに限定数があるので、欲しい人はお早めにということだ。
資料:マイクロソフト
Windows7エディション別機能 | Home Premium | Professional | Ultimate/ Enterprise |
強化されたタスクバーと簡素化されたウィンドウ操作 | ○ | ○ | ○ |
頻繁に使用するファイルをすぐに開けるジャンプリストと、さらに使いやすくなったWindowsサーチ | ○ | ○ | ○ |
より快適で安全なブラウジングを可能にする Internet Explorer 8 | ○ | ○ | ○ |
簡単なホームネットワークの構築と、PCやプリンターの共有 | ○ | ○ | ○ |
PC上でテレビや動画、ビデオコンテンツの視聴が簡単にできる Windows Media Center | ○ | ○ | ○ |
WindowsXP用アプリケーションも動作 | ○ | ○ | |
ドメインを使用した社内ネットワークへの簡単で安全な接続 | ○ | ○ | |
ホームネットワークなどを使用した自動バックアップ機能とデータの簡単な復元 | ○ | ○ | |
PC上のデータや、携帯用ハードディスクのデータ保護を可能にする BitLocker | ○ | ||
多言語対応(35言語) | ○ |