米データロボティクスが10月に日本法人設立へ
独自“BeyondRAID”技術採用のストレージ製品、SMB市場など狙い
2010.09.29−個人向けから企業向けまで幅広いレンジで利用できるストレージシステム「Drobo」の開発元である米データロボティクス(本社・カリフォルニア州、トム・ブィオーキCEO)は、販売代理店への支援をダイレクトに行い、日本市場に本格的に進出するため、10月をめどに日本法人を設立する。2年後には、全社売り上げの5−10%を日本市場で得ることを目標にしていく。
同社は2005年に設立された企業で、2007年11月から製品を出荷し始めた。実質2年半で、12万5,000台以上の出荷実績を記録している。
同社の「Drobo」シリーズは、セルフマネジメント機能、セルフヒーリング機能を有したハードディスク(HDD)ストレージアレイ。独自の“BeyondRAID”技術を利用した使いやすさが最大の特徴で、RAID特有の難しい設定や管理の必要がなく、1台あるいは2台のHDDユニットに障害があってもデータを常に保全することができる。
拡張性・柔軟性に富んでおり、最小構成で2台のHDDからスタートして、稼働中でも随時増設が可能。SATAドライブであれば、メーカーやサイズが違っても混在させることができる。
ラインアップは、デスクトップ型の「Drobo」(最大4ドライブ、参考価格3万9,900円)、デスクトップ上位型の「Drobo S」(同5ドライブ、6万7,800円)、小規模NASとして利用できる「Drobo FS」(同5ドライブ、7万7,800円)、サーバー用バックアップストレージの「Drobo Pro」(同8ドライブ、15万9,800円)、複数サーバー対応ストレージの「Drobo Elite」(同8ドライブ、39万8,000円)−の5機種。
現在国内で、国際産業技術、コンピュータダイナミックス、ソースネクスト、バックボーン・ソフトウエア、ベル・データなどをパートナーとして販売を行っているが、今年の7月に日本オフィスを開設。これを拡張して、10月末までに正式な日本法人を設立する。日本法人の代表には、元マイクロソフトの東貴彦氏が就任する。
当初は、クリエーター職などのパワーユーザーが主要な顧客だったが、最近ではSMBを中心にした企業ユーザーが増加しているという。国内でもSMB市場開拓に力を入れ、既存パートナーとの協業をさらに強化するとともに、再販チャネルやネット企業などの新しい分野にパートナーを広げていく考えだ。