米トムソン・ロイターが米ジーンゴーを買収
パスウェイ情報を統合、製薬業向けソリューションさらに充実
2010.12.10−米トムソン・ロイターは、米ジーンゴーを買収し、11月29日付けでヘルスケア&サイエンス事業部門に統合したと発表した。製薬業向けの情報ソリューションを強化することが目的。買収金額などの条件は公表されていない。
ジーンゴーは2000年に設立されたベンダーで、医薬品/バイオベンチャー企業などにバイオテクノロジー情報や疾病情報、およびその分析ソリューションを提供している。具体的には、専門家の手で文献から哺乳類の生物学および化学データを網羅的に収集した知識ベース製品である「MetaBase」およびパスウェイ解析ツール「MetaCore」、薬物候補化合物から代謝構造予測を経てパスウェイ解析を行うトキシコゲノミクスプラットホーム「MetaDrug」、さらに分子間相互作用情報を収録した「EUREKA」や臓器種ごとに分けた毒性情報を収録した「ToxHunter」などのデータベース製品を持つ。全体として、疾病発生メカニズムや治療法の理解を促進するための意思決定ソリューションとして利用できるという。
トムソン・ロイターは、医薬品開発パイプラインにおいて利用できる化学・特許情報を提供する包括的プロバイダーであり、これまでにもユニークなコンテンツを持つプロバイダーを次々に買収。今回もその一環であり、同社が提供できるサービスのポートフォリオがさらに充実した。
なお、国内ではジーンゴーの代理店をインフォコムが務めており、当面はインフォコムが引き続き販売・サポートを行うという。