2011年夏CCS特集:アクセルリス
研究プロセス全工程を支援、新たな製品体系を確立
2011.06.23−アクセルリスは、“研究室から市場まで”をコンセプトに、研究開発の全工程を一貫して支援する統合アーキテクチャーを確立した。幅広く展開する製品間の連携・統合を実現するとともに、さらなる買収・合併やパートナーとのエコシステム構築を通して包括的なソリューションを実現していく。
同社の「アクセルリス・エンタープライズ R&D アーキテクチャー」は、モデリングとシミュレーション、全社規模でのラボ管理、データ管理とインフォマティクス、ワークフローの定義と保存−の4本柱から成り立っており、現時点でCCSベンダーとして最も広範囲なソリューション領域を網羅している。
シミックスとの合併が昨年6月末だったが、それからわずか1年で新しい製品体系をつくりあげた。これは、両社の製品の重複がほとんどなかったことに加え、統合基盤としての「パイプラインパイロット」(PP)を擁していたことが大きい。PPは他ベンダーの製品をも取り込めるプラットホームであり、PPを中心にマルチベンダーのエコシステムを拡大することで、さらに広範なソリューション展開を可能としている。
こうした拡張路線の一方で、“サイエンス”を核に据えることが同社の基本方針。売り上げの20%以上を研究開発投資に回している。研究プロセスの川下では業務系のシステムが主体になってくるが、ユーザー業界の知識があり、しっかりとしたサイエンスを持っているため、一般のITベンダーを退けてプロジェクトを受注するケースが多いということだ。