アクセルリスが「Symyx Notebook」に新機能
組織間のコラボレーション促進、“電子化されたラボ”実現
2011.12.24−アクセルリスは、このほど電子実験ノートブック「Symyx Notebook by Accerlys」を機能強化したと発表した。電子ノート(ELN)の中から他部署や外部組織に向けた依頼を発信できるようにする“ワークリクエスト拡張機能”などを実装したもので、研究者間・組織間のコミュニケーションを変革し、電子的なコラボレーションを促進できる。
今回の“ワークリクエスト拡張機能”は、専門的で独立した機能の集合体だった研究部門を、包括的で集約された「電子化されたラボ」へと転換させる。技術革新を推進し、生産性やコラボレーションを強化した研究体制を実現できるという。
具体的には、この機能によって、分析・開発・製剤設計などに従事する研究者が、別の実験室や異なる専門領域、あるいは外部組織に対して、解析サンプルや解析依頼のやり取りを、ELNの中だけで行うことが可能。依頼した事柄の進捗などをリアルタイムで管理・追跡・共有できるため、行き違いなどでワークフローに遅延を生じるリスクを減らすことができ、より緊密に統合された環境環境を現実化させる。最終的には、特定の材料やサンプル、実験について、わかっている情報すべてを分析し、実用的な視点や知識を形成することで知識駆動型の製品開発が行えるように、ELNの段階的な機能強化を実施していくとしている。
一方、「Pipeline Pilot」の解析機能の統合により、新しい“ELN解析機能”も搭載された。これは、複数の実験で得られた断片的または構造化された情報を、研究者が自分のELNの中で解析できるようにしたもの。他の研究者が行った実験からの知識をすばやく比較対照することで、優れた意思決定を行うことができるようになる。