TSテクノロジーが計算化学クイックオーダーサービス
物性計算など即日・低価格で、信頼性の高い数値を提供
2012.07.05−Transition State Technology(TSテクノロジー)は、低料金で手軽に利用できる「理論分析クイックオーダーサービス」を提供開始した。化学物質の物性や反応性などを示すさまざまな理論値を計算し、1物質当たり3万円からという低価格で、基本的に即日返答するともの。受託計算・受託研究サービスの総合メニューの一環として取り入れた。詳しい分析や考察は抜きにして、計算結果だけをすぐにほしいというニーズに応えた。
同社は、、山口大学工学部の堀憲次学部長の研究室で開発された技術をベースにした大学発ベンチャーで、受託研究からパッケージソフトの開発・販売まで、「計算化学の総合卸売企業」を標ぼうしている。
設立以来の3年間で50件以上の受託研究を実施しているが、最近の傾向として簡単に結果だけほしいという要望が増えてきたという。
今回の「クイックオーダー」では、1分子からの受託計算を行い、物性予測(三次元構造、配座探索、全エネルギー、静電ポテンシャル、HOMO/LUMO導電性、溶媒和解析など)、スペクトル推算(IR、Raman、UV-VIS、NMR)、多変量解析(重回帰分析、PLS解析、GA-PLS解析など)、励起状態計算(可視光吸収、蛍光、燐光、励起エネルギー)、論文用データ作成(データ計算、図表作成)などの答えを返す。
計算の方法論としては、分子力場法、分子動力学法、モンテカルロ法、半経験的方法(PM3、PDDG/PM3、PM6など)、非経験的方法(HF、MP2、CCSDなど)、密度汎関数法(B3LYPなど)などを用いる。
社内の高速な計算機環境と、専門的な計算化学のノウハウを駆使して解析を行うため、信頼性の高い結果(数値など)を提供できることが特徴だという。費用は計算内容や分子の大きさによるが、1物質当たり3万円から。スクリーニングなどの大量の物質を扱う要望では割り引きも行う。
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