日立ソリューションズがO2Oマーケティングソリューション

見込み客をファンへと育成、クラウドサービスとして提供

 2013.08.30−日立ソリューションズは29日、ネットとリアルを結んだO2O(Online to Offline)マーケティングを実現する「ファンビジネス向けトータルCRMソリューション」を製品化し、9月5日からクラウドサービスとして提供開始すると発表した。プロスポーツやエンターテインメント、サービス業、小売業などを対象にしており、「見込み客」を「ファン」に育てるための会員サービスのさまざまな仕掛けを用意することが可能。ぴあと提携して、チケット販売サービスとも統合している。すでに、プロ野球の東京ヤクルトスワローズが今期からファンクラブ運営にこのサービスを導入している。

 今回のソリューションは、チケット販売から会員管理、プロモーション、データ分析まで、O2Oマーケティングのための機能を包含し、ファン・会員数の増加や集客力アップ、およびリピート購買率の向上を図ることを目的としたもの。また、会員の行動履歴を分析し、傾向や特性を把握するカスタマープロファイリングによって、見込み客をファンへと育成する効果的なマーケティングを実施することが可能になる。

 O2Oマーケティングは10年ほど前から唱えられており、ここ数年のスマートフォンやSNSの急速な普及で消費者の行動もオンライン(ネット)とオフライン(リアル)を自由に行き来するオムニチャネル化が目立っている。それに合わせ、事業者側も自社サイトやeコマース、SNS、メルマガ・DM、リアル店舗・施設でのプロモーションなどを展開しているが、それぞれがバラバラでつながりがないのが問題だったという。

 今回のサービスは、効果的なO2Oマーケティングを実現するための機能を、運営者向けと会員向けの両面で網羅したことが特徴。クラウドサービスであるため、スピーディーかつ柔軟に導入・運用することができる。すべての情報が共通のシステム基盤で共有化されているため、顧客の行動履歴をさまざまな角度から分析してターゲットを洗い出し、その分析結果から的確なプロモーションを行うことで、ターゲットを自社の製品やサービスに愛着を抱くファンへと育てていくことが可能になる。

 将来的には、ファンのさまざまなライブログ(ソーシャル、健康管理、移動データなど)を取り入れてビッグデータ分析し、新たな相関関係を発掘して販促に利用するなどのアプローチも計画している。また、異業種間のファンを相互に送客して客層を広げるクローズドマーケティングプラットホームとしての利用も検討していくとしている。

 価格は、初期導入費用で500万円から。月額利用料は、サポートする会員数や利用する機能によって変わる。構築期間は3ヵ月ほど。同社では2017年度までに総会員数1,000万人の獲得を目指す。

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<関連リンク>:

日立ソリューションズ(ファンビジネス向けトータルCRMソリューション 製品紹介ページ)
http://www.hitachi-solutions.co.jp/flp/

ヤクルト球団(ファンクラブ「スワローズクルー」トップページ)
http://www.yakult-swallows.co.jp/swallowscrew/


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