富士通がスーパーコンピューター「富岳」を出荷開始
1号機のラックを理化学研究所に設置、商用機も販売開始
2019.12.04−富士通は2日、次期スーパーコンピューターのフラッグシップ「富岳」の出荷を開始したと発表した。製作は富士通ITプロダクツ(石川県かほく市)で行われており、「富岳」を構成するコンピューターラックの1号機が出荷され、設置場所である理化学研究所・計算科学研究センター(神戸市)に納入された。
スーパーコンピューター「富岳」は、Arm命令セットアーキテクチャーを採用して開発した高性能CPU「A64FX」15万個以上を高速ネットワーク「TofuインターコネクトD」で接続する超大規模システム。高性能・高信頼を追求し、先端技術を結集して理化学研究所と共同開発した。
今年8月に共用が終了したスーパーコンピューター「京」と比較して最大で100倍のアプリケーション実効性能を、約3倍程度の消費電力で達成することを目指しており、プロトタイプ機が11月に米国デンバーで開催された国際会議「SC19」において、優れた電力性能比を示すGreen500世界1位を獲得している。
富士通は、「富岳」の技術を利用した商用機「PRIMEHPC FX1000」「PRIMEHPC FX700」の2機種を11月13日に発売(出荷開始は2020年3月)しており、新薬の開発、防災・減災による安心安全な社会の実現など、社会的課題の解決や最先端研究の推進に寄与するとしている。
「PRIMEHPC FX1000」は、「富岳」と同じTofuインターコネクトDを採用した姉妹機で、ラック当たり最大384ノードを搭載し、1.3エクサFLOPSを超える理論最大性能を実現する。 「PRIMEHPC FX700」は標準ラックに搭載できる2Uサーバータイプで、インターコネクトはインフィニバンドをサポートしている。オープンソースのミドルウエアを使用できるなど、スタンダードな使いやすさを重視したシステムとなっている。
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<関連リンク>:
富士通(PRIMEHPC 製品紹介ページ)
https://www.fujitsu.com/jp/products/computing/servers/supercomputer/
理化学研究所(計算科学研究センターのトップページ
https://www.r-ccs.riken.jp/jp/