シンガポールのPolymerizeが日本法人を設立
MIプラットフォームサービス、独自AIによる可視化・効率化
2023.05.17−マテリアルズ・インフォマティクス(MI)のプラットフォームサービスを提供するシンガポールのPolymerize(Kunal Sandeep CEO)は、日本法人を設立し、5月1日から営業活動を開始した。きょう17日からインテックス大阪で開催される「高機能素材Week」に出展し、国内で初お披露目を行う。
同社の設立は2020年5月。統計分析、実験設計、計算科学、人工知能(AI)などを活用してデータ駆動型の研究開発を行うMIにフォーカスしたベンダーで、顧客の8割が日本の大手化学メーカーだという。今回設立した日本法人は「POLYMERIZE合同会社」で、所在地は東京都渋谷区神南1-11-3。Polymerizeの100%出資で、社長はSandeep CEOが兼務している。
同社はMIプラットフォームをクラウドで提供しているが、ここには同社独自のAIが搭載されており、より効率的な研究開発が行えるよう、高度なデータ管理・分析・予測をクラウド上で行うことができる。実験前に材料の配合と材料特性を予測し、実験のアプローチやタイムラインを最適化することができ、研究期間を最大3分の1に短縮した事例や、研究開発コストを最大50%削減することに成功した事例があるという。過去の研究成果が正しく引き継がれないことや、繰り返される実験から正しく洞察が得られないなどの課題を克服し、正確な研究プロセスを効率的に進めることができるよう、実用的な機能を中心に据えているとしている。
具体的な製品は、MIのためのAI管理プラットフォームである「Polymerize Labs」と、実験データの統合管理プラットフォームである「Polymerize Connect」の2つがある。日本以外にも、北米やシンガポール、インドにも顧客があり、自動車、接着剤、塗料・コーティング、特殊化学品、包装材料などの分野で実績がある。
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