CCSニュースファイル
   2018年1−3月

  • 富士通九州システムサービスが「ezSDS」を機能強化、英語に翻訳
      2018.01.23−富士通九州システムサービスは、日本ケミカルデータベース(JCDB)と共同開発したクラウド型の安全データシート作成支援サービス「ezSDS」を大幅に機能強化する。外国語変換機能およびGHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)分類ツールを標準機能に追加して、1月末から提供する。価格は月額6万円からで、従量制および定額制で利用できる。
  • モルシスが最新版「MOE 2018.01」をリリース、バイオ医薬開発機能強化
      2018.02.17−モルシスは、加CCG社が開発している統合計算化学システム「MOE」の最新バージョンである「MOE 2018.01」をこのほど提供開始した。核酸医薬品や抗体医薬品の開発に利用できる新機能が搭載されており、タンパク質−タンパク質ドッキング機能を用いて抗原と抗体のより確からしい結合様式を探るエピトープマッピング機能を実現したほか、核酸のためのモデリング機能、核酸のドッキングシミュレーション、核酸のアラインメント・重ね合わせ、核酸の物性推算機能なども強化されている。また、新しいバーチャルリアリティー(VR)型ディスプレイとして注目されている「zSpace」(米zSpace社製)に対応し、分子モデルを直感的に操作できるようになった。
  • 分子機能研究所がインシリコ創薬機能を大幅強化、全系量子化学計算
      2018.03.09−分子機能研究所は、独自の技術に基づく創薬分子モデリングシステムを機能強化し、このほど販売開始した。量子力学計算のGaussian、分子動力学計算のNAMD、フラグメント分子軌道法のABINIT-MPおよびGAMESS、ドッキング解析プログラムのAutoDock Vinaといった外部プログラムと高度に連携し、最先端インシリコ創薬のための統合プラットホームとして大幅に機能強化している。とくに、生体高分子を対象にした全系量子力学計算や、高精度インシリコスクリーニングなどを、わかりやすく確実に実行できることが特徴になっている。
  • CTCが材料モデリング向けクラウドサービス提供、米エクサバイトと提携
      2018.03.17−伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は16日、米エクサバイト(本社・カリフォルニア州、CEO:Timur Bazhirov)が提供している材料モデリング&シミュレーションのためのクラウドサービス「Exabyte.io」(エクサバイト・アイオー)の取扱いを開始したと発表した。材料系の解析のために必要な大量の計算リソースをクラウドでまかなうことで、本格的なシミュレーションを最大効率で行うことができる。CTCは、このサービスを導入・活用するためのコンサルティングから技術サポートまでトータルなサービスを提供する。製造業のコア研究部門や国の研究機関などを中心に、3年間で100社への販売を目指す。
  • 京都大学が民間企業7社とバイオリソース事業の新会社「KBBM」設立
      2018.03.21−京都大学と富士通など民間企業7社は20日、革新的医療開発を実現するための新たな産学連携モデルの取り組みとして、新会社「KBBM」(Kyoto Bridge for Breakthrough Medicine)を設立したと発表した。京都大学医学部附属病院に設立されたクリニカルバイオリソースセンターによるワンストップバイオリソース事業と連携して、患者などから提供されたヒト試料を医薬などの研究開発で利用するための枠組みの構築を目指す。将来的には、大学などのアカデミアで発見または開発されたシーズが、実際の医療現場に速やかに導入されることにつながっていくという。
  • 東大・平岡教授らが高い熱安定性を持つ分子集合体、噛み合う構造
      2018.03.27−東京大学大学院総合文化研究科の平岡秀一教授らは、横浜市立大学、大阪大学の研究グループと共同で、ファンデルワールス(vdW)力などの弱い分子間相互作用だけを利用し、水の沸点をはるかに超える150度Cでも安定な自己集合体を水中でつくることに成功したと発表した。これは、歯車のような構造を持つ分子で構成された集合体で、「ナノキューブ」と呼ばれる。歯車に当たる“分子ほぞ”が強く噛み合うことで安定になるが、実際にはvdW力の作用であり、同グループではvdW力が強く働く噛み合わせの良さを計算するための手法も確立している。今後、機能性分子の設計指針に噛み合わせという概念を導入することで、熱安定性の高い生体分子や新材料の創製が期待されるほか、医薬分野でもさらに結合力の強い分子複合体の形成に応用できるという。
  • サイオスがRhelixaと資本業務提携、クラウド上でエピゲノム解析
      2018.03.27−サイオス(本社・東京都港区、喜多伸夫社長)は26日、エピゲノムの情報解析およびソフト・ハード開発を行っているRhelixa(本社・東京都千代田区、仲木竜社長)が発行巣r第三者割当増資による株式を取得するとともに、事業会社のサイオステクノロジーがエピゲノムのクラウド解析プラットホームを共同で開発すると発表した。世界中の大規模エピゲノムデータを集め、デファクトスタンダードとなりうるサービスを開発・提供することを目指すという。

 

 

**************<一般ITニュース>***************

 

  • PwCサイバーサービスが制御システム向けセキュリティアセスメント
      2017.02.09−PwCサイバーサービスは5日、電気・ガス・水道などのライフライン、交通機関、工場の生産ラインなど、社会的な重要インフラに対するセキュリティリスクを検証するため、Wi-Fiや特定小電力無線などのワイヤレス通信を対象にしたアセスメントサービスを提供開始すると発表した。これらは外部と接続されていないクローズドシステムが大半で、セキュリティ対策が不要とみられるケースも多かったが、IoT(モノのインターネット)の採用でワイヤレス通信の導入が広がっており、そこがリスクになる可能性が高まっているという。
  • 米Cloudera:トム・ライリーCEO会見、機械学習とデータ分析の統合基盤
      2017.02.09−データ駆動型の企業経営を支援する米Cloudera(クラウデラ)のトム・ライリーCEO(Tom Reilly)が7日、都内で記者会見し、ビッグデータ分析や機械学習に関連する市場動向、ビジネス戦略について説明した。同社は、オープンソースをベースに、クラウド上で蓄積した複合的なデータを機械学習に利用したり、ビッグデータ分析するためのプラットホームを提供している。さまざまな業種のグローバルトップ企業の多くが導入しており、国内でも実績を重ねてきていることから、あらためて日本市場に強くコミットメントした。
  • DataRobotがAIのビジネス活用へ包括サービス、教育・コンサルまで
      2018.03.14−DataRobot Japanは、初めてAI(人工知能)のビジネス活用に取り組む企業向けのソリューションパッケージ「AI-Driven Enterprise Package」を製品化し、4月1日から提供開始すると発表した。これまで、同社の製品は顧客に応じた個別対応で提供されてきたが、「パターンがみえてきたので、必要なサービスをまとめて導入しやすくした」(シバタアキラ・チーフデータサイエンティスト)もので、初めての企業でも1年間でAIの本格運用に至ることができるという。

 

 


ニュースファイルのトップに戻る