- アクセルリスが京都大学化学研究所にサイトライセンス、新スパコンで稼働
2012.01.06−アクセルリスは5日、京都大学化学研究所(ICR)に分子シミュレーションパッケージの大規模なサイトライセンスを納入したと発表した。今月から稼働する最新のスーパーコンピューターシステム上にインストールされ、学内の研究者がライセンス数無制限で活用していく。「PipelinePilot」のアカデミック版も提供されているので、京大の研究者が作成したコンポーネントが内外の研究機関に広がることも期待されている。アクセルリスの代理店であるダイキン工業と、ハードメーカーの日本SGIがシステムインテグレーションと導入サポートを担当する。
- 富士通九州システムズが「ADMEデータベース」バージョン25
2012.01.07−富士通九州システムズ(FJQS)は、1月から「ADMEデータベース」を機能強化し、バージョン25としてサービス開始した。ウェブブラウザーを使ってインターネット経由で利用できるデータベースで、世界中の文献から集めた薬物代謝データを検索することができる。今回の機能強化では、約2,000件のデータ追加が行われている。
- シュレーディンガーが日本法人発足記念キャンペーン
2012.01.11−シュレーディンガーは、昨年10月から日本法人が正式に業務を開始したことを記念し、「日本法人発足記念キャンペーン」を開始した。民間企業向けと大学向けでそれぞれ異なる内容のキャンペーンとなっており、初年度の事業の立ち上げを後押しする狙いもある。
- SAS Institute Japanがライフサイエンス向け製品をバージョンアップ
2012.01.26−SAS Institute Japan は、ライフサイエンス業界向けの統計解析・データマイニングソフト「JMP Genomics」と「JMP Clinical」の新バージョンを提供開始したと発表した。それぞれ個別の機能強化が施されていることに加え、SASの分析ソリューションである「SAS Analytics」とグラフ機能を動的にリンクさせることによって、研究成果の全体像を効果的に把握できるという特徴がある。
- アクセルリスが「Materials Studio」の最新バージョン6.0をリリース
2012.01.26−アクセルリスはこのほど、材料設計のための統合モデリングシステム「Materials Studio」(マテリアルスタジオ)の最新バージョン6.0をリリースした。量子力学および古典力学ベースの計算手法が大幅に強化され、ナノスケールの構造と物性との関係などを高精度にシミュレーションすることが可能。予測できる物性の幅が広がり、解析時間の短縮が可能になったほか、一般ユーザー向けの操作性も向上している。
- インフォコムが「KNIME」の有償トレーニングを提供、3コースを用意
2012.02.03−インフォコムは、スイスのナイム・ドットコム社が開発した創薬研究向けワークフロー型プラットホーム「KNIME」に関する有償トレーニングを国内で初めて提供する。ナイム社の認定によるトレーニングコースで、基礎的な操作から応用まで3つのコースが用意されている。第1回は2月21日開催される。費用は9万5,000円などとなっている。
- エルゼビアが医薬品ターゲット探索向け新サービス「TargetInsights」
2012.02.11−オランダに本社を置く学術出版および情報サービス大手のエルゼビアは9日、医薬品の標的探索と検証の過程を効率化し、戦略的で上質な意思決定を可能にする新サービス「TargetInsights」(ターゲットインサイト)を提供開始したと発表した。5,000誌以上の生物医学分野の学術誌に掲載された文献をフルテキストで検索することにより、網羅的で漏れのない調査が可能。豊富で正確な情報に基づき、適切な標的を選択することができる。利用料金は年間ライセンス方式で、研究者の数などに応じ機関単位での包括契約となる。
- 米CASが「SciFinder」の収録データを拡充、実験項を数千件追加
2012.02.24−化学情報協会(JAICI)は、米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)が提供しているオンライン検索サービス「SciFinder」の収録データが拡充され、実験項の情報が大幅に強化されたと発表した。学術出版大手である英テイラー&フランシス社の主要雑誌から収録する契約を結んだもの。文献の原文(全文)を調査することなく実験の情報が得られるため、研究効率が大幅に向上すると期待される。
- エルゼビア・ジャパンが「Reaxys」の上級者向けオプションサービス
2012.02.25−エルゼビア・ジャパンは、世界最大級の反応・化合物データベースサービス「Reaxys」を強化し、高度な機能を実装したオプションサービス「Reaxys Xcelerate」(リアクシス・エクセラレート)を提供開始した。検索結果の解析・可視化ツール、合成ルート候補の自動生成など、より高度な使い方をしたい上級者に向けて開発された。1月末から正式に利用可能となっている。
- 米リアクション・デザインが自動車排ガスPM規制対応シミュレーション技術
2012.03.10−米リアクション・デザインは、自動車エンジンの燃焼時に発生する煤(すす)の粒子径や粒子数を予測するシミュレーション技術を確立した。日米欧の自動車やエンジンメーカー約20社が参加し、2期6年にわたって実施した「モデル燃料コンソーシアム」(MFC)の開発成果としてソフトウエアを製品化したもの。今後、排ガス中に含まれる煤などの粒子状物質(PM)の規制が欧米で一段と強化されることを背景に、今回のソフトはよりクリーンな燃焼を実現するエンジン開発のための重要な要素技術として広く注目されそうだ。
- 東大などが薬物分子とたん白質の相互作用解析で新手法、RISSプロで
2012.03.27−東京大学生産技術研究所は26日、2012年度を最終年度として進行中の文部科学省プロジェクト「イノベーション基盤シミュレーションソフトウェアの研究開発」(RISS)の研究成果として、立教大学理学部の望月祐志教授とみずほ情報総研の福澤薫チーフコンサルタントらの研究グループが、医薬候補化合物と標的たん白質との相互作用解析を高分解能で行う新手法を開発したと発表した。海洋研究開発機構の“地球シミュレータ”を用いて実際に計算し、実用性も確かめた。今回の手法は、薬物分子のどの官能基がたん白質側の主鎖または側鎖のどの部分と強く相互作用するかを定量的に調べることができるため、医薬分子設計のための指針が一段と高いレベルで得られる。開発したソフトは、2012年度下期に公開される。
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- 日立ソリューションズが次世代コラボレーションを実現、気軽に電子会議
2012.02.15−日立ソリューションズは14日、離れたところにいる人同士が同じ場所にいるような感覚で会議ができる次世代コラボレーションシステム「Hitachi Advanced Collaboration System」を開発し、日本および欧米市場で3月1日から発売すると発表した。音声・映像の使用や資料の共有と書き込み、ホワイトボードの活用など、高度な電子会議の機能を実現すると同時に、相手がどこにいても複雑な手順なしにすぐに会議を開始できる気軽さが特徴。複数拠点に分かれた開発チームのメンバーが図面などの技術情報を含めたやり取りを行うなど、製造業の分野で高い効果が見込まれるという。同社では2015年度に世界で20億円、2017年度には50億円の売り上げを計画。この市場で世界リーダーになることを目指していく。
- 富士通が製造業のグローバルオペレーションを支援、新ソリューション発売
2012.02.23−富士通は22日、海外の複数の生産拠点を活用し、グローバルな市場動向に合わせた最適な生産・販売活動を迅速な意思決定のもとに実行するための新ソリューション「GLOVIA ENTERPRISE」(グロービア・エンタープライズ)を開発し、8月から提供開始すると発表した。拠点ごとにすでに導入しているシステムはそのままに、必要な情報だけを一元的に吸い上げて全体を見える化することにより、本社サイドでのグローバルオペレーションを強力に支援する。中国・アジアを中心にグローバルなサプライチェーンを構築している製造業に的を絞り、今後3年間で150億円の売り上げを見込んでいる。
- リバーベッドテクノロジーがエッジ仮想化インフラで新技術
2012.02.28−リバーベッドテクノロジーは、データセンターへのサーバー統合を完全なかたちで実現するまったく新しいエッジ仮想サーバーインフラストラクチャー(VSI)製品「Riverbed Granite」(グラナイト)を発表した。現在のサーバー統合は、重い書き込み処理やカスタム化されたアプリケーションなど、ネットワーク越しの利用に適さないものが拠点に分散したシステムに残されており、データでは半分以上が拠点側に格納されていた。「グラナイト」は、ローカルにあるのと同じ感覚で遅延なくデータセンターのディスクを利用できるようにする。サーバー統合がさらに完全になることで、TCO(総所有コスト)を20〜25%削減できるという。3月初旬から順次出荷開始する。
- 日立ソリューションズが医薬品卸業向け販売管理ソフト、GS1-RSS対応
2012.03.03−日立ソリューションズは、医薬品卸業向けの販売管理パッケージ「Aptage.PD」を2日から販売開始した。医薬品流通コードで製造ロット番号などが付加された「GS1-RSS」(Global Standard One - Reduced Space Symbology)に対応することでトレーサビリティを強化しており、医薬品卸業務における内部統制の強化や業務効率の向上を実現できる。価格は、サーバーライセンスで525万円から。2015年度までに15社への販売を見込んでいる。
- GSKがテラデータのDWHソリューションを導入、外部ソース含めデータ統合
2012.03.24−グラクソ・スミスクライン(GSK)は、複数ソースからの様々なデータ統合と、ビッグデータ解析のためのプラットホームとして、テラデータのデータウェアハウス(DWH)ソリューションを導入した。ERPやCRMといった社内データだけでなく、医薬品市場情報を提供するIMSや大手小売りのCVSなど、外部からのデータも共通のマスターデータとして収集。仮想データマートを用いてフレキシブルな分析を可能にしている。社内では、迅速なデータ提供、データ品質の向上、一貫したビジネスルールの適用などの効果があがっているという。
- ネットワンシステムズがベーリンガー社に仮想化ソリューション
2012.03.30−ネットワンシステムズは、大手外資系製薬企業の日本法人であるベーリンガーインゲルハイムジャパンに対し、グループの社員が利用するユニファイドコミュニケーションシステムを仮想環境上で統合し、サーバー台数と保守費用の大幅削減を達成したと発表した。
- 日本オラクルがフォレストグループに「Oracle Exadata」導入
2012.03.31−日本オラクルは、医薬品や医療機器の卸販売事業を営むフォレストホールディングス(本社・大分県大分市、吉村恭彰社長)からデータベースマシン「Oracle Exadata」を受注した。システム構築には約1年を要し、昨年11月からデータベース・クラウド基盤としての稼働を開始している。
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